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名勝名古屋城二之丸庭園の発掘現地説明会実施状況お知らせ

 名勝名古屋城二之丸庭園の発掘の現地説明会を平成27年10月16日(金)及び17日(土)の両日、午前10時と午後2時の2回開催しました。
 秋晴れのなか、約500名の方々の参加があり、庭園の経緯や保存整備の現状に理解を深めていただきました。 その時の資料については、下記の「名勝名古屋城二之丸庭園発掘現地説明会資料」からダウンロードできます。また、名古屋城正門の総合案内所でも配布しております。
 来年度も継続して説明会を開催する予定ですので、このホームページ上で日時等お知らせします。今回参加されなかった方もぜひ次回は足を運んでみてください。

発掘調査成果

 名勝名古屋城二之丸庭園では、平成25年度より整備に伴う先行調査として、発掘調査を行っています。今回は3年度目の調査となります。
 平成26年度までに行った調査では、江戸時代の成果として、茶屋に関わると考えられる遺構や庭園を区切っていた塀に関わると考えられる遺構、築山(つきやま)の麓に建てられていた鳥居の礎石などを確認しました。また、明治時代以降の成果として、陸軍の兵舎跡やトイレ跡などの遺構を確認しています。
 平成27年度の調査は、平成26年度までに確認した兵舎跡の続きや江戸時代の池跡、建物跡などを確認することを目的として調査に着手をしました。今回の説明会では、北園池東側と茶室「多春園(たしゅんえん)」が建っていたと考えられる位置の周辺と北側の園路に設けた調査区の成果について参加者の皆さんに見学いただきました。

 北園池東側の調査区は、現在残されている池跡の東への広がりと茶屋「余芳(よほう)」の位置確認を目的として調査を行いました。調査区全体に明治時代以降の陸軍に関わる建物跡やそれらを解体する際に掘られた穴によって破壊されている部分が多く見られましたが、いくつかの遺構を確認することができました。
 明治時代以降の成果としては、平成26年度調査でも確認した兵舎の続きを確認しました。今年度の調査では兵舎の出入口部分の石畳も確認しました。
 江戸時代の成果としては、調査区の東半では小砂利が敷き詰められている状況を確認するとともに、西半では池跡と考えられる遺構を確認しました。また、茶屋「余芳」の推定位置では、礎石などの建物そのものの遺構は残されていませんでしたが、周辺施設の一部と考えられる遺構を確認しました。
 小砂利は敷き詰められている状況から、庭の一部に砂利を敷き、広場のようにしていた部分があった可能性があります。
 池跡は、江戸時代と明治時代以降に作られたと考えられる、時期の異なる2つの遺構を確認しました。明治時代以降と考えられる池跡は、側面および底面は三和土(たたき)で固められ、池底からは橋脚の礎石(そせき)と考えられる円形の穴が開けられた石が4石出土しました。江戸時代と考えられる池跡は、明治時代以降の池跡より大きく、池底には一部に三和土が残ります。
 「余芳」周辺では、表面に赤い化粧が施された、鉢状を呈すると考えられる遺構を確認しました。この遺構は、茶室に付属した手水鉢(ちょうずばち)となる可能性があります。

 茶屋「多春園(たしゅんえん)」が建っていたと考えられる位置は、名古屋城二之丸の北西にあたります。この調査区では、平成26年度の調査で表面を赤く化粧をした三和土と飛石列、礫敷を確認していました。今年度は調査区を拡大し、飛石の東へのつながりを確認しました。また、二之丸の西側の石垣に対して延ばしたトレンチでは、砂岩の石列を確認しました。この石列は、駿河御譲本(するがおゆずりぼん)を収めた「御文庫」の土台となる可能性があります。

 北側の園路では、二之丸の北の石垣上に残されている南蛮塀と園路との関係を確認することを目的として2か所の調査区を設け、調査を行いました。西側の調査区では現地表面から80cmほど下げた部分で庭園の北側を区切る塀の礎石と考えられる石列を確認しました。塀の築かれた江戸時代の地表面の高さは、石垣の一番上よりも低い位置になります。南蛮塀は石垣の一番上の石の上に築かれています。東側の調査区では水路と考えらえる石組を確認しました。

 詳しい内容については、「名勝名古屋城二之丸庭園発掘調査現地説明会資料」(PDF形式、10,314KB)をご覧ください。

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