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名勝二之丸庭園

日本一の規模を誇る藩主の庭

名勝二之丸庭園

歴代藩主が公私にわたって過ごした二之丸御殿の北側に造られた庭園です。面積は約3万㎡に及び、藩主が居住した御殿の庭園としては日本一の規模を誇ります。滝を表現した石組みの上に石橋を渡すなど、全国でも6例しかないとされる「玉澗流(ぎょっかんりゅう)」の特徴をよく備え、名園として高く評価されてきました。
1620年(元和6)頃、初代藩主・徳川義直が整備した庭園は儒教の影響を色濃く映したものといわれており、その後、文政年間(1818-1830)十代藩主斉朝(なりとも)により、現在の東庭園まで区域が拡張され、茶屋を伴う庭園や園池(えんち)などが設けられました。この時期の庭園を描いた絵図として、『御城御庭絵図(おしろおにわえず)』(名古屋市蓬左文庫蔵)が残されています。
明治期、名古屋城が陸軍省の所管になると、二之丸御殿とともに庭園も一部取払われてしまいましたが、幸いにも尾張藩の庭園文化を伝える北御庭は残され、その南側に新たに前庭が整備されました。
豪壮な石組みや急峻な地形を表現した北御庭と前庭は、昭和28年(1953)に愛知県下で初の名勝に指定。その後の発掘調査などにより、江戸時代後期の大規模な大名庭園として非常に価値ある遺構が地下に残されていることがわかり、2018年(平成30)に庭園のほぼ全域が名勝として追加指定されました。