お城note

この秋だけの、

この秋の名古屋城は、いつもとは違う魅力が満載! 昼も夜も、それをたっぷり楽しめる特別企画がスタートしました。昼間は、甲冑や着物を身にまとったり、職人さんと一緒にものづくりを体験したり。夜は、城内3エリアにあふれる光や音、霧のなかをゆったりと散策できます。
国内外から多くの方が訪れるアジパラ大会(※)の期間に開催される、名古屋城ならではのおもてなしです。遊びながら、名古屋の歴史や文化にもふれてみませんか?
実際にどんな体験ができるのか、その様子をお届けします。
(※2026年9月19日からスタートした第20回アジア競技大会、第5回アジアパラ競技大会)

スクリーンショット 2026-09-24 20.57.48.jpg

夜は金色の光のアートに包まれる「Be GOLD」

まずは、夜の名古屋城から。「Be GOLD」は、城内3つのエリアを巡りながら、光や音と霧のアートが楽しめる夜間の特別演出です。

スクリーンショット 2026-09-24 20.57.57.jpg

高精細なライトアップや、音と響き合うプロジェクションマッピング、人の動きに反応するインタラクティブアート、雲海のようなミストの中の散策など、盛りだくさん。

スクリーンショット 2026-09-24 20.58.04.jpg

どれもクオリティが高く、全身で楽しむことができました。
「金」をテーマにしていますが、派手なだけではありません。国宝と同等の価値がある特別史跡・名古屋城の風格や品を大切にした雰囲気や、各エリアの元々の良さが生かされていて、随所にこだわりが感じられました。

スクリーンショット 2026-09-24 20.58.12.jpg

時の重なり、石垣の重なり...「TIME LAYER」

正門から入ると最初に視界に広がるのは、長く続く石垣いっぱいに流れる光の映像。優雅な美しい川のようにも、悠々と泳ぐ龍のようにも見えてきます。どことなく和を感じる大人っぽい雰囲気で、癒される音楽と秋の虫の声も重なり、不思議と気持ちが落ち着いていきます。

スクリーンショット 2026-09-24 20.58.21.jpg

このエリアのテーマは「TIME LAYER」。名古屋城が積み重ねてきた400年の時間を光で浮かび上がらせる、というのが趣旨になっています。

名古屋城は、全国各地の大名が携わって築かれたのも特徴の一つ。そのため石垣にさまざまな大名のマーク(刻紋)が刻まれていたり、場所によって大名ごとの積み方があったりするのです。

スクリーンショット 2026-09-24 21.00.38.jpg

そんな石垣なので、普段なら通り過ぎてしまうという人からも、「昼間にまた来て、じっくりと目を凝らしたくなる」という声が聞こえてきました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.00.51.jpg

繊細な霧と光の中へ...「INTO THE MIST」

続いて向かったのは、二之丸庭園。暗闇の庭園に入っていくと、足元から霧におおわれ、雲の中に迷い込んだ感覚に。テーマは「INTO THE MIST」。

スクリーンショット 2026-09-24 21.01.00.jpg

その霧を抜けた先にはライトアップされた木々が揺れ、小さな谷のような部分には雲海のように霧が漂っています。

スクリーンショット 2026-09-24 21.01.07.jpg

このエリアは、かつて藩主が住む御殿があり政治の拠点でした。その庭は、石組や高低差のあるダイナミックな景観に高度な技術が用いられ、権威や勢い、格式を表現していると言われています。

刻々と姿を変えて流れる霧は、そんな庭の造形美を際立たせる演出になっていました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.01.17.jpg

幻想的な霧が消えてふと現実に戻ると、「おとぎばなしの世界から帰ってきた」----そんな気分になる人もいそうです。
個人的にはこの没入感を味わうために、もう一度歩いてみたくなりました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.01.26.jpg

二之丸庭園は紅葉も格別なので、その時期にもまた訪れたくなります。ちなみにライトアップ期間は歩けるコースが決まっていますが、実はとても広いので(※)、何度でも巡ってみてくださいね。
(※藩主が居住した城内御殿の庭園としては日本一の規模)


輝きと一体になる...「GOLD INTERACTION」

最後は、一番の見どころ! 天守閣と本丸を舞台にした「GOLD INTERACTION」へ。
内堀を越えて本丸表二之門をくぐり本丸御殿の脇を進むと、ここまでとは雰囲気が一変。

スクリーンショット 2026-09-24 21.01.34.jpg

光が天守閣だけでなく足元まで広がり、音楽もプロジェクションマッピングも、アップテンポに。色もカラフルになって、水、糸、布、時、金といったモチーフが、時にモダンに、時にポップに、次々と展開されていきます。

スクリーンショット 2026-09-24 21.02.18.jpg

そして、自分や周りの人の動きに反応して足元の光が変化。これには誰もが夢中になるはず。「ライトアップを見る」というより、自分自身が輝きの中に入り込んでいるような体験でした。

スクリーンショット 2026-09-24 21.02.37.jpg

気づけばあちこちに笑顔の輪が広がって......。徳川家康が天下統一を果たした後に築いた名古屋城は、「豊かな平和」を広めたシンボル。スポーツの祭典・アジパラ大会が掲げる平和への理念も、ここから末長く広がってほしいと願わずにはいられません。

スクリーンショット 2026-09-24 21.02.45.jpg

3つのエリアは15分ごとのプログラム

さて、ここまでご紹介してきたように、3つのエリアはそれぞれ雰囲気も演出も異なるので、時間をかけて全体を巡るのがおすすめです。各エリアは15分ごとに光と音の演出が一巡。
広い城内を歩くので、トータルで約45分〜1時間を目安に滞在すると十分楽しめると思います。

スクリーンショット 2026-09-24 21.02.52.jpg

期間中に行われている、本丸御殿の夜間特別公開にも立ち寄るなら、1時間以上みておくと安心です。

おすすめの時間帯は18時以降

「Be GOLD」は17時から点灯しますが、9月はまだ明るい時間帯。ライトアップをしっかり堪能するなら、日が暮れた18時30分ごろからがおすすめです。
本丸御殿の夜間特別公開も見たい場合は、少し早めの18時ごろから本丸御殿へ。暗くなったところで「Be GOLD」という回り方もいかがでしょうか。

スクリーンショット 2026-09-24 21.03.02.jpg

「Be GOLD」の3つのエリアはどれも、写真や映像では伝わらない迫力や没入感、浮遊感などが味わえます。ぜひ秋のおだやかな夜の空気のなか、実際に歩きながら体感してみてください。
https://www.nagoyajo.city.nagoya.jp/nagoya-jo_interactive/be-gold/

スクリーンショット 2026-09-24 21.03.50.jpg

昼は"本物"の伝統と文化の体験

この期間は、昼間にも特別な体験イベントが行われています。そのテーマは「JAPANESE CULTURE EXPERIENCE 名古屋城で、本物を。」

スクリーンショット 2026-09-24 21.04.12.jpg

名古屋のまちには、名古屋城の築城とともに発展した文化やものづくりが、今も息づいているのです。それを紹介するため、城内には特設ブースが設けられていました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.04.26.jpg

参加できるのは、「武家文化」「和装」「伝統産業」の3つ。それぞれに、しっかり体験できる「本格コース」と、気軽な「お手軽コース」を用意しています。

通訳さんもいて、海外からの方も楽しんでいらっしゃいました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.04.35.jpg

申し込みは、特設サイトからの事前予約がおすすめですが、当日でも空きがあれば、会場の受付コーナーで対応してくれます。
https://www.nagoyajo-jcx2026.com

甲冑や陣羽織を着て、いざ出陣!?

まず目を引いたのは、「武家文化」の本格コースで着られる甲冑!
名古屋おもてなし武将隊から武家文化について教わりながら、勇壮な甲冑を着付けてもらえます。その姿で城内を歩き、写真撮影も!

スクリーンショット 2026-09-24 21.04.43.jpg

手に取ってみると、なかなかの重さで、兜もずっしり。本物と同じく鉄が使われていて、約15kg。上等な生地の袴をはき、足元はわらじまで......着付けだけで30分ほどかかります。

スクリーンショット 2026-09-24 21.04.53.jpg

甲冑に詳しい方も、「ここまで大掛かりな体験会はなかなかない」と言っていました。
着た人からは「重かったけれど、特別感があって印象に残った」「重厚な装備で、強くなった気分」「このまま戦に行けそう」との感想も。

スクリーンショット 2026-09-24 21.05.05.jpg

お手軽コースは、「そこまで本格的でなくても、少し武将気分を味わってみたい」という方におすすめです。陣羽織、烏帽子を身につけての記念撮影で、所要時間は約15分、料金は500円。陣羽織で1時間城内を散策できるコースもあります。ほかの体験と組み合わせやすいのも魅力です。

スクリーンショット 2026-09-24 21.05.13.jpg

華やかな着物で自由に散策を

「和装体験」のブースには、子ども用から大人用まで、さまざまな色柄の着物が並び、帯やバッグ、草履もいくつかの種類から選べます。
着付けのプロと相談しながら好みの組み合わせを探すのも楽しいひととき。

スクリーンショット 2026-09-24 21.05.21.jpg

本格コースの着物は、華やかさが際立つラインナップです。
この日、体験していたのはフランスからの女性。グレードの高い着物と帯に、きらきらとした帯留めや小物が加わり、歩くだけでまわりの観光客の目を惹いていました。
スクリーンショット 2026-09-24 21.06.09.jpg

帯の結び方もゴージャスで、後ろ姿にもつい目が奪われます。歴史と風格のある名古屋城で、きらびやかな着物をまとった姿は、まさに絵になる光景でした。
スクリーンショット 2026-09-24 21.07.05.jpg

着付け後は、約1時間、城内を自由に散策できます。お気に入りのビューポイントを探したり、写真を撮り合ったり。

スクリーンショット 2026-09-24 21.07.22.jpg

お手軽コースは、親しみやすい色柄の着物が中心ですが、こちらも十分素敵です。城内散策は約20分なので、ほかの体験も楽しみたい方や、時間が限られている方は、いかがでしょうか?

名古屋のまちに今も根付く職人の技

もうひとつ立ち寄りたいのが「伝統産業」のブースです。日替わりで様々なものが作れるので、期間中、何度か訪れたくなりました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.07.30.jpg

たとえば、取材した日の本格コースは「有松鳴海絞り」。職人さんの手ほどきを受けながら一緒に絞りの作業や染色ができるんです。

スクリーンショット 2026-09-24 21.07.37.jpg

この日は他のイベントでの経験者も参加していて、お話を伺ったところ、「これまでの会だと、手拭いを使い、技法もシンプルだったけど、今日はストールやトートバッグが選べて、技法もいろいろ組み合わせられて、とてもよかった」と喜んでいらっしゃいました。

スクリーンショット 2026-09-24 21.07.46.jpg

普段の暮らしやファッションに活用できるアイテムを染められるのは嬉しいですよね。通常の体験会では登場しない、職人さんならではの道具も扱えて、満足度の高い時間に。

image.jpeg

職人さんから、名古屋城と有松鳴海絞りの切っても切れない物語を聞けたのも、面白かったです。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.03.jpg

この日のお手軽コースは「名古屋扇子」の簡単ワークショップ。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.11.jpg

下絵が描かれた5種類から選び、自分で好みの色を塗っていきます。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.19.jpg

次に、骨を通す部分に息を吹きかけたり、指を使うなどして、少し広げます。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.26.jpg

最後は、糊付けした骨を職人さんに差し込んでもらい、1時間おいたら完成!

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.35.jpg

ところでみなさんは、扇子の2大産地が京都と名古屋だということをご存じでしたか? 私はこの日、職人さんから教えてもらって初めて知りました。また、扇子といえば夏の涼を思い浮かべますが、お宮参りや七五三、結婚式、お祭り、茶道、応援など、日本の暮らしのさまざまな場面に登場するものだとも。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.42.jpg

この日に作った扇子や、ブース内で販売している扇子を持ってアジパラ大会の応援に行くのも、いいかもしれません。

ほかにも名古屋友禅や尾張仏具、尾張七宝、名古屋提灯など、日によってさまざまなワークショップや実演が行われ、体験料は無料のものから1万円のものがあります。
職人さんのなかには、本丸御殿の復元に関わった人がいるのだとか。名古屋城と、今もこの地域に残る職人技や文化のつながり。それを感じたり、学んだりできる絶好の機会です。

スクリーンショット 2026-09-24 21.08.51.jpg

この秋は、昼から夜まで名古屋城へ

昼間は甲冑を着たり、着物で歩いたり、職人の技に触れたり。そして夕方になったら「Be GOLD」へ。昼と夜を続けて過ごしてみると、いつもの名古屋城とはまた違った表情が見えてきます。

スクリーンショット 2026-09-24 21.09.36.jpg

「Be GOLD」は20時までですが、閉園後の20時から23時までは天守閣で熊本城応援ライトアップも行われています。

令和8 年熊本地震で被災した方々と、石垣などに被害を受けた熊本城へ、名古屋からエールを送る取り組みです。(「Be GOLD」開催期間中。9月26・27日を除く)

この時間帯に天守閣を照らすのは、熊本城と同じ色。熊本城とも連携した取り組みなので、ふたつの城のつながりを感じながら、熊本へ思いを寄せましょう。

Text:Yoko Takeuchi 
Photo:Takayuki Imai
Model: Duncan & Émeline

RECOMMEND
この秋だけの、

名古屋市に「ナイトメイヤー(夜の市長)」が誕生しました。その初仕事は、「Be GOLD」の開催に先立ち9月17日に行われた点灯式。そのナイトメイヤーに就任したのは、三代目 J SOUL BROTHERSのメンバーで、俳優としても活動する名古屋市出身の岩田剛典さん! 岩田さんは今後、イベント出演や情報発信を通して、名古屋の夜を盛り上げていく予定だそうです。岩田さんも「音楽とリンクし、天守閣だけでなくエリア内全部が照らされて、これは楽しい!」「幻想的な世界観」と声をあげた、いつもとはひと味違う夜の名古屋城、ぜひこの機会に足を運んでみてください。