【YouTube公開】名古屋城調査研究報告「史料が語る 名古屋城石垣普請の現場」(R3/12/9収録)
令和4年2月1日(火)より、YouTube名古屋城公式チャンネルにて、名古屋城調査研究報告「史料が語る 名古屋城石垣普請の現場」を公開しています。ぜひご覧ください。
1 タイトル
YouTube名古屋城調査研究報告「史料が語る 名古屋城石垣普請の現場」
2 公開日
令和4年(2022)2月1日(火)
※令和3年(2021)12月9日(木)収録
3 公開サイト
YouTube名古屋城公式チャンネル
4 趣旨
慶長5年(1600)の関ヶ原の戦い以後、徳川家康は諸大名を動員して、伏見城、彦根城、駿府城、丹波篠山城、そして名古屋城といった大規模な城郭普請をつぎつぎと推し進めました。これらの築城普請は研究史上「公儀普請」「天下普請」などと呼ばれ、豊臣家に対する備えであるとともに、家康の威光を天下に示すものでもあったと評価されています。
とりわけ慶長15年(1610)に行われた名古屋城の石垣普請は大規模なものでした。そこには前田利常、加藤清正、池田輝政、細川忠興など、西国・北国から20もの大名が動員され、長大な石垣を短期間のうちに築き上げたのです。しかしながら、こうした普請の性格を反映して、名古屋城普請に関する一次史料が、普請を担った諸大名の家などに分散して伝わったこともあり、名古屋城築城普請の現場の具体的な様相は、必ずしも明らかにされていません。
例えば、大名たちは築城普請への動員をどのように受け止め、どう行動したのか?また、多くの大名が集まる普請現場でどのような調整が行われ、普請丁場の割り当てが決まったのか?各大名はどこでどのように労働力や石材を調達し、その費用はどのように負担したのか?そこに幕府(家康)はどのように関与したのだろうか?こうした問題を考えることは、名古屋のローカルな歴史像を見直すだけでなく、「公儀普請」「天下普請」とは何かを見直すことにもつながると思われます。
今回の研究報告では、こうした大きな問題への足掛かりを得るため、肥後細川家に関連する史料の調査研究を行っている熊本大学永青文庫研究センターと、公儀普請に関する文献史料・画像史料の調査を行っている東京大学史料編纂所から報告者をお招きして、史料からみえる名古屋城普請の現場について議論します。
5 プログラム
趣旨説明
名古屋城調査研究センター 学芸員 木村 慎平
基調講演 名古屋城の築城
名古屋城調査研究センター 所長 服部 英雄
※基調講演には手元資料があります。ぜひダウンロードしてご視聴ください。
研究報告1 「名古屋御城石垣絵図」を読む
東京大学史料編纂所 准教授 及川 亘 氏
研究報告2 名古屋城石垣普請における扶持米給付―扶持米請取状の分析を中心に
名古屋城調査研究センター 学芸員 堀内 亮介
研究報告3 細川忠興・忠利父子の名古屋城石垣普請
熊本大学永青文庫研究センター 特別研究員 後藤 典子 氏
コメント
熊本大学永青文庫研究センター センター長 稲葉 継陽 氏
ディスカッション
パネラー 稲葉継陽氏、及川亘氏、後藤典子氏、服部英雄、堀内亮介
6 主催・協力
主催
名古屋城調査研究センター・熊本大学永青文庫研究センター
協力
JSPS科研費・基盤研究(B)「近世統一政権の成立と天下普請の展開―中近世移行期史料の研究資源化を通じて―」(研究代表者・及川亘)